2019年08月23日
2019年夏 体験学習のご報告
皆さまへ
いつもお世話になっております。
残暑厳しい暑さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
「うわ～すごい！」 「たのしい！」 「もっとやりたい！」
子どもたちの、こんな可愛いらしい声がきけた夏休み。
今回は、筆づくり体験学習のご報告です。
川尻筆の組合（川尻毛筆事業協同組合）では
平成18年より、呉市の小学生向けに筆づくりの体験学習を行っております。
授業の一環として、小学生が弊社に来られて体験をしたり、
私たちが小学校へ行くこともあります。
今回は夏休み中でしたので、
野呂山の筆づくり資料館で体験学習を行いました。
子どもたちは約80名、
今回は特別にフランスからのお客様も一緒にご参加されました。
体験する工程は6工程です。
【1】練り混ぜ→【2】芯立て→【3】上毛巻き
→【4】焼き締め→【5】繰り込み→【6】のり固め（乾かしたら完成）
畑義幸は、芯立てを担当しました。
子どもたちは、初めて使うハンサシを小さな手でしっかり握り、
澄んだ目で無駄毛を探して、0.数ミリの毛を真剣に取り除いていました。
「（無駄毛を）よう見つけたの～！」（よく見つけることができたね）
と褒めると、とても嬉しそうです。
一生懸命な子、ひょうきんで笑わせてくれる子
友達に教えてあげる子、、、
子どもたちは、取り組み方も個性豊かで、毛の扱いも個性豊か。
最後の工程は、一人ひとりの名前を軸に彫ったサバキ筆をフノリで固めて完成です。
私たち職人にとっても、未来ある子どもたちに
筆づくりに触れてもらえて嬉しい時間でした。
幼い頃から自国のものづくりや文化を知り、体験することは
グローバル化する世界で生きていく子どもたちにとって
大切な経験になると信じています。
私たち職人は高齢化していきますが、
次世代の職人を育成していくとともに、
力ある限り、子どもたちへ筆・書の文化を伝えていきたいと思います。
