文進堂 畑製筆所

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【事例1】筆の修理:その③


皆さまへ

いつもお世話になります。

筆の修理、完結編をお届け致します。
これまでの内容は下記、クリックしてご覧ください。
その①
その②


<5>芯立ての続きです。

毛をまとめてつくった芯にふ糊をつけます。

駒にまとめた毛通して胴回りの寸法を合わせ
手と目の感覚で痛んだ毛を見極めてハンサシで抜いていきます。

駒から抜いて乾燥させます。


<6>穂首を焼き締めをします。

穂首をしっかり乾燥させたら、濡らした麻糸を巻き付けてしっかり縛ります。

熱したコテを穂首の根本にあてて、さっと焼きます。
(煙を息で飛ばしながら焼きます。)

更に穂首を回しながら麻糸でキツく縛ります。

麻糸を切って、焼き締め完了です。


<7>穂首に櫛をかけて軸入れをします。

穂首の毛先から鬼櫛をかけて毛の状態をチェックします。

軸のダルマ内に接着剤をつけて穂首を差し込みます。

接着部分を乾かして、最後にもう一度、毛をチェックをして完成です。

大切に梱包して、持ち主の元へ


大事にしてもらってね。

そして素晴らしい作品が出来ますように。


修理事例1、完結。。