文進堂 畑製筆所

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【事例1】筆の修理:その①


皆さまへ

いつもお世話になります。

以前、Instagramで投稿した筆の修理工程を
ブログでも紹介してほしいというお声をいただきましたので、
こちらでも数回に分けて発信していきたいと思います。(instagram投稿はコチラ)


【筆の修理①】

修理のご依頼をいただきました。

■修理筆の状態■

毛がずれています。

原因は、補首に一部でも墨が固まった状態で、
補首を”ぐじゅ”っと押し付けて洗おうとしてしまったことです。

これをしてしまうと、毛がずれたり抜ける事があります。

※上質な羊毛筆をお使いの方
 (特に濃墨の方)はお気をつけくださいませ

一般的な安価で太い毛ならさほど問題ないのですが、
極細で高価なこのような毛ほど、扱いを慎重にする必要があります。

(↑分かりにくいかもしれませんが、少し穂先がずれています。)

今回はそれを治す修理です。

※修理方法は、筆の状態を見極めて最善の方法で行いますので、
 筆によって方法が異なります。


<1> まず、熱したコテで水牛のダルマ部分を温めて補首を抜きます。

(↑根本にかなり墨が溜まっています。)

特にこの毛(古細微頂光鋒極ヨリ)は極細で墨を多く含むことが出来ますので
お手入れ時には根本から墨をもみ出すことが必要です。

(↑真ん中部分が若干腐りかけています。使用後は風通しの良い場所で乾かすことが大切です)


<2> 麻糸を切って毛をさばきます。


(↑動画17秒)


<3> 輪ゴムで、さばいた毛を留めます。

次回に続きます。