いつもお世話になります。
この度、伝統文化ポーラ賞に選出され、中国新聞様から取材いただきました。
本日付け、2019年8月26日朝刊に
取材記事が掲載されましたのでお知らせいたします。
取り上げてくださりありがとうございました。
-------------------------------------------------------------
以下、記事書き起こし
筆づくり50年 熟練の技
国の伝統的工芸品、川尻筆を手掛ける呉市川尻町の文進堂畑製筆所代表の畑義幸さん(68)が、
伝統文化ポーラ賞の地域賞に選ばれた。長年の制作、伝承活動が評価された。
公益財団法人ポーラ伝統文化振興財団(東京)が、各分野の業績向上を顕彰するために表彰。
39回目の本年度は優秀、奨励、地域賞に7人1団体を選び、広島県内からは畑さんだけだった。
畑さんは18歳で父、満寿視(ますみ)さん(2006年に82歳で死去)に弟子入り。
筆作りを本格的に始めて半世紀になる。
全国の書道家から高い評価を受け、1本300万円の値が付いたこともある。
中国の一部地域でしか取れない雄ヤギの胸元の毛にこだわる。
数十年熟成させた皮付きの原毛のより分けから、
毛を束ねた穂首(ほくび)への仕上げまで70工程を1人で担う。
書道家の要望にかなう原毛をためるのに、20年かかることもあるという。
長さの異なる毛を均一に混ぜ合わせる伝統技法「練り混ぜ」など熟練した技で作る。
「消耗品ではなく、使うほどに良くなっていく一生もの。
毛の状態からどういう筆になるか、数十年先を見据えて作る」という。
長男で4代目の幸壮(こうそう)さん(31)への継承にも力を注ぐ傍ら、
市内の小学校で筆作りの体験学習も続ける。
表彰式は10月29日に都内である。
畑さんは「『これでよし』とはならない勉強の毎日。
賞に恥じないよう、今後も川尻全体で協力し合って良い筆を作っていきたい」と決意を新たにしている。